M.H
設計
入社年度:1999年
INTERVIEW
Q. どんな仕事を担当していますか?
アフターマーケット技術部の戦略推進チームに所属し、チーム長として当社のアフターマーケット市場を戦略的に広げる活動をしています。
水ingには、プラント建設で設計から建設まで担うことができる技術に立脚した提案力と、数多くの水処理施設の維持管理現場で蓄積されてきたノウハウをもつ、という2つの強みがあります。私が所属する戦略推進チームでは、この2つの強みを、お客様や現場のニーズに結び付け技術提案・サービス提案を行い、事業を拡大していく役割を担っています。 戦略推進チームは2020年4月にできた新しい組織で、上下水・し尿・産廃処分場浸出水処理・バイオマス等の公共事業分野や、食品・飲料・水族館等を顧客とする民間水処理事業分野の専門知識をもつプロフェッショナルな人材で構成されています。この幅広い分野で、現場を起点としたアフターマーケット視点からビジネスを探り、市場を広げる活動をするというのは、水ingとして新たな取り組みになります。 現在の部署で戦略を担当する前は、飲料・食品工場や水族館等、民間企業向け水処理プラントの設計業務に携わり、主に飲料工場の水処理設計担当していました。そこでは、水使用量の削減という大きな課題を抱えていることを知り、効率良くかつ効果的に、そして安全・安心な品質を維持しながら、どのように水使用量が削減できるかを、工場内を2週間かけて調査しました。そして、いくつかの課題が見つかり、その解決のため実験を行い、お客様のニーズにあった水回収装置ARRoWsを開発、1号機導入という実績を成し遂げるという経験をしました。 お客様とは距離も近く、頻繁に現場に足を運ぶことができたため、そこで発見したニーズを確実に拾い、提案に活かし、設計にも活かしてきたと思います。現在の部署に配属されたのは、この時の経験があったからだと感じています。
Q. 近年の水処理業界に感じている変化とは?
自治体の多くは、プラントの老朽化と財源や人材の不足という課題を抱えています。
それに伴い、現在使用している設備の延命化を図りたいという要望が多くなっています。プラントの多くの機器は20年ほどで更新時期を迎えますが、更新時期を延ばすことを可能にした修繕計画を立案し、改築や更新の際には、今以上の長寿命化製品、低LCC製品、省エネ製品を求められるケースが増えてきました。このような背景から、設備には、より寿命が長く、手が掛からない機能が、今後ますます求められていくと感じています。 また、国内水インフラが抱える建設・改築・修繕・維持管理・運営などの諸問題に対応するため、官と民が連携し、それぞれの強みを活かすことによって実現させる官民連携事業が活発となってきていると思われます。そのため、これからはお客様の課題を解決すべく信頼関係を築き、最適な提案ができる力が必要だと思います。
Q. 水ingの魅力は?
水インフラにおける、すべての業務に携われるところです。
官庁と民間のお客様双方を担当できるので、まったく異なる文化の仕事を経験できると思います。水ingなら「あらゆる水」の事業に関われると言っても良いでしょう。 循環型社会への関心が高まる中で、水処理事業もこれからはいろいろなテーマを考え、イノベーションを実行していかなければなりません。世界に誇る日本の水環境を次世代につなげるために、水ingが水を守る。その挑戦を可能にする経験と実績がここにはあると思います。
Q. 今後のキャリアをどう考えていますか?
水ingの部門間の情報交換、課題共有を、現在よりもさらに活発にしたい。
例えば設計と維持管理の現場、それぞれの視点で別々にお客様のプラントを考えるのではなく、自部門だけに縛られない視点を多くの技術者が持つようになると、提案内容も変わってくるはずです。 将来的に水ingとして水インフラ事業を手掛けるだけでなく、街の人々に寄り添った持続可能な水環境を築いていけたらと思います。新しい時代のヒントは現場にあると確信しているので、これからも現場と設計の橋渡しを通じて、水ingの未来を創っていきたいと考えています。